食道がんの代表的な症状は、
ものを飲み込む時のつかえるような感じです。
食道がんが粘膜表層にとどまっている間は、一般に自覚症状はありません。しかし、人間ドッグなどで内視鏡検査を受け、この段階で食道がんが発見される患者は全体の20%近くいます。この段階では完全な治癒が期待できます。
自覚症状が現れるのは、かなり食道がんが進行してからが多く、症状を自覚した後に食道がんが発見されることがほとんどです。典型的な症例は、熱い物を飲み込んだときに胸にしみる感じがする、胸の奥に痛みを感じるなどです。さらに食道がんが広がると、食道が狭くなり弾力も失われるため、食べた物がのどにつかえるようになります。これがひどくなると、水や唾液を飲み込むこともできなくなります。こうなると食べる量も減ることから、体重も急激に減少してきます。
さらに病状が進み、周囲の組織に食道がんが浸潤すると、それにともなう症状が現れます。食道がんが背骨や大動脈、神経を圧迫すると、背骨や胸の奥が慢性的に痛むようになり、とくに背骨を叩かれると強く痛みます。
気管、気管支、肺に食道がんが達すると、せきが出るようになります。飲食時に特に激しく、時には血の混じった痰が出ることもあります。その他に、食道近くには声帯をコントロールする神経が通っているので、ここががんにおかされると発声しにくくなり、声がかすれるようになります。食道がんがリンパ節に転移すると、リンパ節が腫れてきます。
食道がんの発症は、年齢が高くなるほど発症率も高まります。70歳以降だけで全体の30%を占めています。食道がんのはっきりとした原因はわかっていませんが、食道に飲酒と喫煙が深く関わっていることは間違いないようです。